新穂高～槍ヶ岳～奥穂高岳～（前穂高往復）～西穂髙岳～上高地
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| 山の感想 |
| 今回の目的は、槍ヶ岳、穂高岳の登頂と、北アルプスの一般縦走路の中で最も難ルートと言われている、奥穂高から西穂高への縦走である。 槍ヶ岳から奥穂高岳への縦走路は大キレットや北穂高岳への登りなど険しい場所もあるが、梯子や鎖などがしっかりしており、快適な岩場のルートとして楽しみながら通過したため、あまり記憶が残っていない。 奥穂高岳から西穂高岳へのル－トは難しい岩登りが要求されると言われ、心して取り付いたが、さほど困難な所もなく、アット言う間に通過してしまった。ただ、全般的にルートは鎖や梯子も少なく岩場のホールドを頼りに登るところが多く、下は切り立った絶壁で足がすくむような場所は多く存在する。中でも、ナイフリッジやジャンダルムは慎重を期したため、今でも記憶に残っている。 [１日目] 京都より夜行で高山＝新穂高～白出沢出合～槍平～槍ヶ岳山荘～槍ヶ岳往復 京都より夜行で高山へ。始発のバスで新穂高へ入る。 蒲田川右又谷を槍ヶ岳まで詰めるルートである。上高地からの槍沢ルートに比べ距離が短い分登りが急である。最初は樹林帯の中の緩やかな登りを進む。奥穂への登山道の分岐の白出沢出合い、滝谷のロッククライミングへの登山道がある滝谷出合いを通過したころから、道は急坂となる。槍平を過ぎると急勾配の登りとなり、樹林帯を出て、大喰岳西尾根を巻いて一気に高度を上げていく。一番しんどい所である。お花畑を過ぎ、ジグザグの急坂を登ると飛騨乗越に出る。飛騨乗越から左手に取ると槍ヶ岳山荘に到着。 荷物を置いて槍ヶ岳に登る。槍ヶ岳への登りは、ルートもしっかりし、ハシゴもあり、快適である。 槍が岳 （3180m）は比較的に広い岩の広場で、沢山の人が登頂を楽しんでいる。 ３６０°の眺望が楽しめるところであるが、あいにく天気悪く、眺望無し。 [２日目] 槍ヶ岳山荘～南岳～北穂高岳～涸沢岳～奥穂高岳～前穂高岳往復 山荘を早朝出発。少し下ると、昨日登ってきた飛騨乗越である。比較的平坦な岩の道の上り下りを繰り返し、大喰岳、中岳、南岳を通過すると、一転して岩場の下降となる。大キレットの下降である。大キレットはかなり急峻な岩場の通過であるが、あまり緊張したという記憶はない。岩登りを楽しんでいると、北穂の登りとなる。右手はクライマーの憧れの滝谷である。覗き込むとさすがにすごい岩壁である。 今までのルートの中で一番難しいと思われる岩場のルートを登り切ると北穂小屋の前にでる。後を振り返ると今通過してきた大キレットと槍ヶ岳が望まれる。さすがに急峻な岩場のルートである。少し登ると北穂高岳（3109m）である。 北穂から同じような岩場のルートを上り下りし、涸沢岳（3103m）を通過すると、穂高岳山荘に到着する。ここに荷物を置き、山荘の裏の岩場を登ると日本第三の高峰 奥穂高岳（3190m）である。ここからの３６０°の眺望も素晴らしい。 前穂高岳（3090m）へは空荷で快調な往復である。 [３日目] 穂高岳山荘に停滞 今日は朝から氷雨である。この雨では最難ルートと言われる西穂への縦走は危険と判断し一日停滞する。夏だというのにものすごく冷たい雨であった。涸沢小屋から登ってきた人達が寒い寒いと言って震えている。すぐに着替えをし、毛布にくるまり暖を取る。 穂高小屋では一人肺炎を起こしたようで、上高地の医者と連絡を取っていたが、医者もこの雨ではすぐには上がってこれないとの返事が返っていた。 後で知ったのであるが、槍ヶ岳では二人凍死したようである。 [４日目] 穂高岳山荘～奥穂高岳～間ノ岳～西穂高岳～上高地＝木曽福島＝京都 今日は、前日とは打って変わってすばらしい晴天です。朝食を取らず山荘をでる。 奥穂高岳を再度踏み、今度は西穂方面へ向かう。 まず馬の背のやせ尾根である。飛騨側も岳沢側も急激に切れ落ちたナイフリッジである。足を踏み外すとどこまで落下して行くのであろうか。風が強い時は四つんばいでないと通過できそうもない。 ロバの耳は飛騨側を捲いて登る。ついでジャンダルムへの登りである。取り付きの下部から岩壁を直登する。この壁を下らなければならない時を考慮して、下りのホールドを確認しながらの岩登りであったが、登ってみると上は比較的広い岩峰である。よく見ると岳沢側から捲いて登れる道がある。その道を下り、ペンキの標識をたどって下ると天狗のコルである。 天狗のコルからは直接岳沢に向かって下る避難ルートがつけられている。 コルから天狗ノ頭へは飛騨側から鎖で登る。天狗を越え、間の岳を越える、いくつかのピークを越えると、西穂高岳（2999m）である。 西穂高岳をからは一般の縦走路となり、緊張感のない楽な下りとなる。 西穂独標で朝食をとる。山荘から約３時間ぐらいで到着。予定を大幅に短縮している。 上高地には昼前に到着。登山計画では松本から夜行で京都に帰る予定であったが、丁度上高地から木曽福島へのﾊﾞｽがあり、その日の内に京都まで帰ることができた。 |
